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自転車通勤を行う上での注意点

  • 作成日:2007-08-11 22:53:48 (中原 雄一) | 更新日:2007-08-11 22:53:48 (中原 雄一)

ここまで自転車通勤を持ち上げておいてなんですが…。
自転車で移動する場合には、少なからず危険が伴います。もちろん、バスや電車に乗ったって、事故に会うことはあります。しかし、自転車の場合、社則で許さ れていない場合は事故を起こしたとき会社ともトラブルになったり、あるいは自分が加害者になる場合もあるということを知らなければなりません。今回はそん なお話をさせていただくことにします。

1. 交通規則を守ろう!

1) 自転車は車両

自転車は車両です。このため、基本的には車道を走行しなければなりません。ただし、たとえば東京都内ではかなりの歩道が自転車走行可能となっており、歩道を走ることがほとんどの場合許されています。

しかし、歩道は歩行者のための通路であり、自転車の専用道ではありません。あくまで、「通行可」なだけです。よく、歩道を猛スピードで走り(いわゆる暴走 自転車)、歩行者に対してベルをチリチリ鳴らして過ぎ去っていく自転車乗りを見かけますが、これは道路交通法違反ですので、絶対にやめましょう。今のところ、歩行者が道を空けてくれるのを待つか、「通していただいてもいいですか?」と声をかけるのがいい でしょう。

もし、仮に歩道で歩行者にぶつかってしまうと、状況によっては高額な賠償金が要求されます。だからというわけではないのですが、とにかく歩行者の方に「愛」を持って、歩道を使わせてもらうように心がけてください。

ちなみに、東京都では千代田区などで、歩道を歩行者のレーンと自転車のレーンに分ける、という試みが行われているようです。しかし、実際に走ってみると、 自転車のレーンなのに「歩行者優先」と書かれているではないですか! 結局歩行者は歩行者レーン、自転車レーン関係なく散らばって歩いてしまいます。意味ないですね。

これを自転車のための施策だとしたら、ちょっと情けなくなります。ほかの国の事情なども研究して、自転車が走りやすい、もう少しエコな東京づくりを目指してほしいところです。

2) 自転車は左側通行

小学校で習っているはずなんですが、右側通行している人が多いですね。長年私は自転車を移動手段として使っていますが、最近急激に、情けないくらいに右側通行が増えてきています。

路上駐車があると、その陰から逆走の対抗自転車が飛び出してくるとなると、こんなに危ないことはありません。私自身何度もひやっとさせられたことがありま す。こういう人はもともと自分のことしか考えていないためか、ほかの交通規則を同時に無視していたりします。信号無視、携帯電話通話中、夜間の無灯火走行 など、だいたい併せて行っていますね。メールを打ちながら自転車に乗ってるヤツ、言語道断です。

自転車ツーキニストとして有名な疋田智さんの記 事で、知らないで右側通行するのではなく、意識的に右側通行をしてくるとんでもない人たちがいるという話を知りました。どうも、自分にとっては前から来るク ルマが見えるから安全、というような短絡的な行動らしいです。ルールは安全を守るためにあるのに、自分勝手な解釈でそれを変えてしまうことがどれだけ危険 か、ということまで考えが及んでいないんですね。疋田さんがおっしゃるように、日本人がここまで低レベルになってしまったのか、ということは情けないかぎ りです。というか、自分も「情けない」といわれないように気をつけないと。

3) 信号を守りましょう

当たり前ですね。

4) 自転車は二段階右折です

ときどき、幹線道路でクルマと一緒に一段階右折する無謀な自転車を見かけます。お巡りさんもなぜ注意しないんだろう? というか、私も20代まではそんなことをやっていましたので、今となっては若気の至りで恥ずかしい限りなんですが…。一人の思いつきと行動はほかの人に思 わぬ迷惑をかけます。自転車の普及のために正しい自転車の乗り方をしている人まで、「自転車は無謀」と思われてしまっては問題です。

ぜひ、自転車乗り一人一人が広い見識を持って対応するようにしましょう。

5) 無灯火は道路交通法違反です

東京都内は無灯火の自転車だらけです。きちんと前照灯をつけているほうが珍しいくらい。お巡りさん批判というわけではないのですが、なぜもっと注意しないのでしょうか? 

聞けば、「東京の町は明るいからランプがなくても前が見える」だそうです。でも、そうですか? ランプって、自転車乗り当人だけのものですか? 自転車は歩行者の4倍以上の高速度で走れるものなんです。自転車乗りがランプをつけずに走っていたら、歩行者や相手が自転車乗りの存在に気づくのがそれだけ遅れて しまうのです。気がついたら寸前まで自転車が来ていた、ということになりかねない。

つまり、ランプはほかの人のためのものでもあるのです。

でも、問題は無灯火だけではありません。ときどき、前照灯に赤ランプをつけて走っている人を見かけるのです。道路交通法で、前照灯に赤ランプをつけてはいけないのを知っているのでしょうか? 赤ランプはテールランプ用です。

テールランプと勘違いした他の車両に多大な迷惑をかけるだけでなく、事故の原因になることを重々知っておくべきでしょう。

ちなみに、私はときどき内堀通りの歩道を自転車で走りますが、ここは前照灯をつけている確率が高いようです。自転車以外にランニング・ジョギングをしている人たちも多い場所柄でしょうか? このようにお互いに思いやることで無灯火を防ぐこともできるのだなあと思います。

6) 携帯電話・メール

言わずもがなです。危険運転です。

メールを打っていても運転できる自信があるのかもしれませんが、独りよがりはやめましょう。ほかの人を不安に陥れたり、迷惑をかけている、というところまで考えを及ばせるべきです。最近、1日に最低1回は見かけるほど、こういう乗り方をする人が多くなっています。これについては、書いていて情けなくなりますね。

2. 自転車の事故

1) 自転車保険について

自転車運転者自身が加害者になってしまうと、高額の賠償金を迫られるケースがあります。最近は、自転車乗りの無謀な運転でそのような事件が相次ぎ、数千万もの賠償金を請求されたケースも記憶に新しいです。

ただ、道路交通法上正しく運転をしていてもやむを得ず事故に巻き込まれることがあります。特に、歩行者のマナーやルール違反も、自転車に負けず劣らず大変ひどくなってきていて、車はやり過ごしても自転車が相手なら、と平気で車道を走る自転車の前を横切ったり、信号無視していきなり渡り始めたりします。それでも、車両である自転車がそういう歩行者とぶつかってしまうと、理不尽なのはわかりますけど、相応の責任が課せられます。

この点から、自転車通勤・通学で頻繁に自転車を利用することになる前に、自転車保険に入っておくといいでしょう。普通に乗っているときだけでなく、通勤や仕事中の移動などについても保証されるようなものでなくてはならないと思います。

事故を起こしたら速やかに警察に届けましょう。 

ちなみに、私も決めるのに時間がかかりましたが、家族全員が保証されるタイプの自転車保険を選択しました。


2) 転倒
私自身、通勤中や移動中にこの4年間で5回ほど転倒したことがあります。そのうち2回は雨天時の走行で明らかに自分の判断ミスです。1回は雨上がりのぬかるみをロードバイクで走っていて起こしました。また、5回のうち2回は町中での移動ではありましたが、半分遊びながら乗っていたためでした。

どういう状況で転倒が起こりやすいかよく考えて、対策をたてましょう。まずは転倒しないのが一番です。しかし、転倒は思わないところで起こりますので、十分な対策をたてておくことが必要でしょう。すべては自己責任ですから。

不幸にも転倒してしまったら、まずご自身に怪我はないか確認してください。状況によっては救急車を手配する必要がある場合もあります。頭などを打っていないか、転倒前から現在まで、意識がつながっているかしっかり確認することです。また、先に述べた自転車保険に加入している場合は、治療費が支給される場合がありますので、よく確認しておきましょう。

ご自身に問題がないことを確認されたら、自転車も点検しましょう。自転車に故障があるのにそのまま乗ってしまうと、次の事故を誘発する原因になるからです。

3. 自転車の故障

[チェーンがはずれる]

変速に失敗したときなどにときどき起こります。先日も妻がスポーツクラブに行く途中で起こしてしまい、相当困った様子でした。

チェーンをつかめれば、ほとんどの場合回復できるのですが、場合によってはフレームとクランクの間に挟まって、なかなかとれなくなります。この場合は、近くの自転車屋さんに駆け込みましょう。

東京などの都市部ではほかに自転車通勤をしている人がたくさんいます。本来は自分で出来るべき、という前提はありますが、そのような人に相談を持ちかけて みるのも手かもしれません。人によっては手伝ってくれるのではないかと思います。私も緊急な用事がない限りお手伝いするでしょう。この場合は、十分な謝意 を持って。

このようなケースに対応するためには、手が汚れないようにメンテナンス用グラブを用意しておくといいでしょう。また、前のコーナーで紹介した、ワックスタイプのオイルを利用することで、あまり手を汚さずに対応することができるようになります。

[パンク]

一つ前のコーナーで工具や消耗品を紹介しましたが、できる限り自分で対応できるようにしておきましょう。近くに自転車屋があればそちらに持ち込むのが一番安全ですが。

チェーンのときと同様、ほかの自転車通勤者に助けを求めることもできますが、まずは自分でできるように練習しておくことから始めることをおすすめします。

 

4. 季節別のインフォメーション

[春]

・花粉症 

せっかくこの企画を紹介しておいてなんですが、花粉症の人に春の自転車通勤はとてもつらい行為です。私自身の経験からも、2005年の花粉は最悪で、自転車通勤は残念ながらそれを悪化させてしまいました。医師に禁止されている場合は、自転車に乗らないでください。また、薬によって眠くなってしまい、それが事故を誘発する可能性も否定できません。

防塵マスクや花粉めがねなど、花粉をシャットアウトするものはたくさん売られていますが、それでも外を自転車で走るのは大きなリスクを伴います。

今のところ、スギ花粉症・ヒノキ花粉症でアナフィラキシー ショックといわれる急激な全身症状に進展するという話は聞きませんが、スギ花粉の加工食品でアナフィラキシーショック症状を起こし、意識不明となったケースが報告されています。

「都道府県等から報告されたいわゆる健康食品に係る健康被害例について(お知らせ)」

実は私の子供も花粉症の時期にアナフィラキシー ショック症状を起こし入院したことがあります。保育園で出た食べ物による可能性はあるのですが、食べる前から目がウルウルしてちょっとおかしかったという話もあり、アナフィラキシー ショックを起こす可能性がある何らかの物質をそれ以前に体内に入れてしまった可能性も否定できません。

大量に空気を吸い込む自転車の利用は、十分に注意しましょう。 

花粉症を発症している人、今後発症させたくない人は、この時期の自転車通勤については我慢していただくことを私としてはおすすめしたいと思います。

[夏]

・熱中症

自転車の利用促進が全国レベルで急速に進むと、環境の維持・改善については間違いなく役立つと私は思います。

しかし、自動車の利用がこれから増えていく国々もあり、このままでは地球温暖化は間違いなく深刻な状況に陥ることは間違いないでしょう。2007年8月15日の夏、群馬県館林ではついに40.2度を記録しました。この文章を追加しているその8月5日、私は朝から自転車で出かけようとしたのですが、途中で体調を崩し、自宅に戻らざるを得ませんでした。

熱中症の対策として水分を多くとる、日差しの強い時間帯は自転車で走らないなどがあります。しかし、あまりにも暑いと感じるとき、不快感を感じるときには思い切って自転車通勤を休む勇気も必要になりそうです。

[冬]

 特に雪国では、自転車を操作するのは難しくなります。

 東京では雪の中を自転車で走る人を見かけることがありますが、多くの場合何の対策もせず、片手で傘をさして乗っているようにみえます。このような危険な運転は周囲に迷惑をかけるばかりです。確かに、雪の中を走って楽しむ自転車の乗り方もありますが、一般道路を走るときにはルールを守って、周囲の人に優しさを持つ必要があります。

 

5. まとめ

ここにあげたように、自転車通勤は必ずしもよいことばかりではありません。こういった大きなリスクもあります。
自転車通勤をする人は社会の一員として、常に高い意識を持っていただきたいと切に願っています。もちろん、私もです! 

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